長い間套路を続けていると、あるときから水の中を漂っているような感覚が始まります。その内、粘度の少ないジェルの中を漂うような感覚が生まれ、公園などでは、見える景色と一体になって動いてる感覚も生まれます。これは、太極拳の創始者張三丰が属した、龍門派の古い経典の中に書かれている竜宮のことで、導引や太極拳法の体感覚の描写としてよく採用されていた感覚です。まるで海の中の竜宮城にいるような感覚、これが太極拳の感覚です。
世界太極拳選手権大会太極剣部門で優勝経験がある龍驕爾さん(27)は7月8日、自身が水中で太極拳を舞う動画をネット上に投稿したところ、わずか30秒間のショート動画ながら賞賛のコメントが殺到している。龍さんは、河南衛星テレビが放送した水中中国舞踊「祈り」からインスピレーションを得て、この水中太極拳を思いついたという。8歳の時に太極拳を始め、これまで19年間研鑽を積み重ねてきた彼女は、太極拳の経験こそ長いが、水中での太極拳をビデオカメラに収めることは簡単ではなかった。水中では、思うように身体が動かせずどうしても浮き上がってしまう。水中でより安定した姿勢を保つために、彼女は撮影の際、計10キロにもなる鉄製の重り4個を腰からぶら下げたという。龍さんは、自分の水中太極拳の動画を見た多くの人々が、太極拳に関心を抱き、太極拳について理解を含め、太極拳文化を好きになってくれることを望んでいる。紅星新聞が伝えた。(編集KM)